「今年も多治見、暑かった…」
「エアコンをつけても、家の中がなかなか冷えない」
毎年7月後半から9月にかけて、東濃エリアにお住まいの方なら一度は口にする言葉ではないでしょうか。多治見市が2007年8月16日に40.9℃を観測し、当時の国内最高気温(埼玉県熊谷市と同率)を74年ぶりに更新したのは記憶に新しいところです(気象庁 歴代全国ランキング)。
実はこの暑さ、エアコンの効率だけではどうにもなりません。家の周り=外構を工夫することで、体感温度も光熱費も大きく変わります。
この記事では、東濃エリアの戸建てオーナー様向けに、林組が外構の立場からおすすめする「家の周りを涼しくする5つの工夫」をお伝えします。
なぜ東濃エリアの夏は特別に暑いのか
多治見の40.9℃は、現在こそ歴代13位となっています(2025年に群馬県伊勢崎が41.8℃を記録)。それでも、東濃が日本でも有数の暑い地域であることは変わりません。
理由は3つ重なっています。
① 盆地地形
土岐川沿いに広がる東濃の市街地は周囲を山に囲まれ、いったん温まった空気が逃げにくい構造になっています。
② 名古屋方面からの熱移流
日中、濃尾平野で温められた空気が東濃へ流れ込みます。盆地に高温の空気が溜まる構造です。
③ ヒートアイランド現象
アスファルト舗装やコンクリート建造物が増えたことで、地表からの放熱が夜間も続きます。
つまり東濃の暑さは「自然条件+都市化」が重なった構造的なもの。だからこそ、家の周りで対策を打つ価値は、他の地域より大きいと言えます。
東濃の夏を
少しでも涼しく
暑さ対策の外構工事は、施工内容によって効果も費用も大きく変わります。
東濃エリアの気候を知る林組が、お住まいに合った組み合わせをご提案します。
工夫① カーポート+熱線吸収ポリカで「車も家も」守る
夏の外構対策で意外と効果が大きいのがカーポートです。屋根材を熱線吸収ポリカーボネートにすると、直射日光下と比較して車内温度の上昇を約8℃抑えることができます(LIXIL公式情報より)。通常のポリカでも約12℃の抑制効果があります。
サイズ選びの目安は、
カーポートのサイズ目安
●1台分の標準:幅2.5m × 長さ5m
●車高+30〜50cmのクリアランスを確保
●荷物の積み下ろしや乗り降りの余裕も生まれる
さらに東濃は夏の夕立や台風で強風が吹くため、「暑さ対策+台風対策」を兼ねた1.5台用〜2台用タイプ+補強柱の組み合わせがおすすめです。新設時に同時施工すれば、後付けより費用も抑えられます。
工夫② 舗装素材を変えると地面が冷たくなる
外構で見落とされがちですが、地面の温度は素材で劇的に変わります。
外気温36℃の真夏日に測定された各素材の表面温度はこちらです。
| 素材 | 夏季の表面温度 |
|---|---|
| アスファルト | 約62℃ |
| コンクリート(土間) | 約47℃ |
| 人工芝 | 約58〜64℃ |
| 天然芝 | 最高でも40℃台 |
※実測値は環境条件によって変動します。環境省も「アスファルトの表面温度は60℃を超えることもある」と公式に注意喚起しています(環境省 まちなかの暑さ対策ガイドライン )。
注意したいのが人工芝。「メンテナンスフリーで涼しそう」というイメージとは裏腹に、夏は60℃前後まで上がります。お子様が裸足で歩くと火傷の危険もあるため、人が長く滞在するエリアには天然芝、または保水性のあるインターロッキングを選ぶのが正解です。
駐車場の素材選びについては、こちらの記事も合わせてご覧ください。
工夫③ 保水性舗装+打ち水で「気化熱」を味方につける
昔ながらの打ち水には、科学的にもしっかり根拠があります。実測では、
打ち水の冷却効果(実測データ)
●打ち水から約10分で地表面温度が大幅低下
●表面温度は約7℃低下、気温は約1.5℃低下
●効果は散水後20分程度持続
ただし通常のアスファルトに撒くと水はすぐ蒸発してしまいます。そこでおすすめなのが保水性舗装。舗装内部に水を蓄え、ゆっくり蒸発させることで打ち水の効果を長時間キープできます。
東濃エリアは夏の夕立も多いため、雨水を一時的に保水して気化冷却に使うという発想は、地域の気候とも相性が良い選択です。
駐車場や庭の素材ごとの費用感や工法の選び方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
工夫④ 緑のカーテン・落葉樹で「日射の80%」をカット
植物の力は侮れません。環境省のデータでは、緑のカーテンは日射の熱エネルギーを約80%カットするとされています。すだれが50〜60%、高性能の遮蔽ガラスでも55%程度ですから、いかに優秀かが分かります(環境省デコ活 グリーンカーテンの涼しさのヒミツ )。
外構の植栽でも同じ原理が使えます。家の西面〜南西面に落葉樹のシンボルツリーを1本植えるだけで、夏は柔らかな日陰を作り、冬は葉を落として日射を取り込む――これが一番エコで賢い西日対策です。
西日対策におすすめの樹木
●シマトネリコ〈常緑・半常緑〉:軽やかな樹形で西日にも比較的強い
●エゴノキ〈落葉〉:白い花が美しい。乾燥対策(根元のマルチング等)があると安心
●ナツツバキ〈落葉〉:夏に白花、紅葉も楽しめる
※落葉樹を選ぶと、夏は日陰・冬は日射取得という理想の循環が生まれます。
ヤマボウシも人気ですが、強い西日が直接当たる場所では葉焼けや乾燥のリスクがあるため、植える位置と根元の下草で乾燥対策を考える必要があります。
植栽は「植えて終わり」ではなく、土壌・根回り・水やりまでセットで考えるべきもの。地元の気候と土を知る職人が施工することで、定着率も成長後の樹形も大きく変わります。
工夫⑤ 西面の目隠し+玄関アプローチの素材選び
最後は西日対策の合わせ技です。
植栽だけでは足りない場合、目隠しフェンス・ルーバースクリーン・パーゴラ+つる性植物を組み合わせることで、西面の壁面温度を下げられます。とくに掃き出し窓の前にパーゴラを設置し、ゴーヤやアケビを絡ませる「我が家オリジナルの緑のカーテン」は、住まいに表情も生まれるおすすめのプランです。
玄関アプローチも要注意エリア。真夏の昼下がりに帰宅したとき、玄関前の素材が60℃を超えていると、ドアを開けた瞬間に熱気が家の中に流れ込みます。
玄関アプローチのおすすめ素材
●天然石(白〜淡色系の御影石など):アスファルトより熱を持ちにくく、見た目も上品
●保水性タイル:打ち水との相性◎
●木陰になる位置の植栽:足元の温度を下げる
まとめ|暑さ対策は「組み合わせ」で最大化する
東濃エリアの夏の暑さは、盆地地形・熱移流・ヒートアイランドが重なった構造的なもの。だからこそ、ひとつの対策に頼らず、複数を組み合わせることで効果が最大化されます。
家の周りを涼しくする5つの工夫
① カーポート+熱線吸収ポリカで車と建物を守る
② 舗装素材を選び直して地面の温度を下げる
③ 保水性舗装+打ち水で気化熱を活用する
④ 落葉樹・緑のカーテンで日射を80%カット
⑤ 西面の目隠し+玄関アプローチ素材で総仕上げ
林組では、土岐市・瑞浪市・多治見市・可児市・美濃加茂市・瀬戸市・春日井市・小牧市・名古屋市内/市外まで、カーポート設置・保水性舗装・植栽・西日対策の目隠しフェンスまで、外構まわりをワンストップでご相談いただけます。
「西日が強くてリビングがサウナ状態」「子どもが裸足で庭に出られない」など、東濃の夏ならではのお困りごとは、地域の気候を知る私たちにぜひお聞かせください。
複数の工夫をまとめて施工したい方は、こちらの記事もぜひ参考にしてみてください。
来年の夏が始まる前の、秋〜春の工事が一番おすすめのタイミングです。
「うちの夏、もう少し涼しくできないかな?」
と感じたら、林組までお気軽にご相談ください。土地の形状・予算・お住まいの向きをお聞かせいただければ、最適な暑さ対策を一緒に整理いたします。
※本記事の数値は2026年6月時点の参考値です。個別の施工費用は現地調査の上、お見積もりいたします。
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