【ブロック塀の劣化】ひび割れ・傾き・倒壊リスク|古いブロック塀の診断と対策

ブロック塀の劣化|ひび割れ・傾き・倒壊リスク|古いブロック塀の診断と対策

「うちのブロック塀、大丈夫かな…」

2025年9月30日、東京都杉並区で高さ4~5メートルの擁壁が崩れ、住宅が全壊する事故が発生しました。

幸い住人は事前に避難しており、けが人はありませんでしたが、もし在宅中だったら…と考えると背筋が凍ります。

実はこの事故、区から複数回の改善指導を受けていたにもかかわらず、放置されていたケースでした。

「まだ大丈夫だろう」

「お金がかかるから…」

と先延ばしにした結果、取り返しのつかない事態に。

土岐市や多治見市でも、昭和に建てられた古いブロック塀は数多く残っています。

2018年の大阪北部地震では、登校中の小学4年生の女の子がブロック塀の下敷きになり亡くなりました。もう他人事ではありません。

今回は、ブロック塀の劣化サインの見分け方から、撤去・交換の費用、そして岐阜・愛知エリアで使える補助金まで、詳しく解説します。

今すぐチェック!危険なブロック塀の5つのサイン

ひび割れたブロック塀を指差して点検する様子

1. 高さは2.2m以下か?

地面から測って2.2mを超えるブロック塀は、建築基準法違反です。特に古い塀は基準が緩かった時代に建てられており、危険性が高いです。

2. 厚さは十分か?

  • 高さ2m以下:10cm以上
  • 高さ2m超~2.2m:15cm以上

薄いブロック塀は強度不足で倒壊リスクが高まります。

3. 控え壁はあるか?

高さ1.2mを超えるブロック塀には、3.4m以下の間隔で控え壁(支え)が必要です。控え壁がない、または間隔が広すぎる場合は危険です。

4. 基礎はしっかりしているか?

コンクリート基礎があるか、根入れ深さは30cm以上あるか。
基礎が浅いと地震時に倒壊しやすくなります。

5. ひび割れ・傾きはないか?

  • 3~4mm以上のひび割れ
  • 明らかな傾き
  • 鉄筋の露出
  • ぐらつき

これらは劣化の明確なサインです。

台風対策の記事でもお伝えしましたが、外構全体の安全性を定期的に確認することが大切です。

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知らなかったでは済まない!ブロック塀倒壊の法的責任

ブロック塀が倒壊して他人にケガをさせた場合、所有者は民法717条「土地工作物責任」により、過失の有無にかかわらず賠償責任を負います。

実際の事故事例:

⚠️ 2018年 大阪北部地震

  • 死者6名(うち2名がブロック塀倒壊による)
  • 高槻市立寿栄小学校で登校中の小学4年女児(9歳)が死亡
  • 学校のブロック塀は建築基準法違反(高さ3.5m、控え壁なし)
  • 遺族が6,789万円の損害賠償を請求

⚠️ 1978年 宮城県沖地震

  • 全死者28名のうち18名がブロック塀倒壊による圧死
  • この地震をきっかけに建築基準法が改正

特に通学路や避難路沿いのブロック塀は、より高い安全管理義務が課されます。事前に危険性が指摘されていたにもかかわらず放置した場合、刑事責任を問われる可能性もあります。

ブロック塀撤去→フェンス交換の費用と工期

費用の目安(一般住宅:長さ10mの場合)

項目費用
ブロック塀撤去7万~10万円
フェンス設置(アルミ)15万~30万円
合計22万~40万円

ℹ️ 補助金を活用すれば実質負担は12万~20万円程度に!

工期:1~2週間

工期:1~2週間

  • 撤去工事:1~3日
  • フェンス設置:2~3日
  • 天候により変動あり

ℹ️ フェンスの種類と特徴

モダンな住宅に設置されたアルミ製目隠しフェンス
素材耐久性メンテナンス価格(1mあたり)
アルミ20~30年ほぼ不要8,000~30,000円
スチール10~15年錆び対策必要5,000~10,000円
樹脂15~30年水洗い程度10,000~30,000円

アルミフェンスなら20~30年メンテナンスフリー。長期的に見れば最もコストパフォーマンスに優れています。

外構照明の記事でもご紹介したように、フェンスと照明を組み合わせることで、防犯性も高められます。

岐阜・愛知エリアで使える補助金制度

土岐市

  • 補助率:撤去費用の1/2
  • 上限:20万円
  • 条件:公衆用道路に面する高さ60cm以上のブロック塀

名古屋市

  • 補助率:撤去費用の1/2
  • 上限:10万円

豊田市

  • 補助率:工事費の2/3
  • 上限:20万円(通学路沿いは上限なし)
  • 対象外:隣地間のブロック塀、門柱、土留め擁壁

重要な注意点:

  • 工事着工前に必ず申請すること(着工後は対象外)
  • 予算に達し次第受付終了の自治体が多い
  • 年度初めに早めの申請を推奨
  • 詳細は各自治体の最新情報をご確認ください

工事のベストタイミングは?

コンクリート基礎工事の様子

おすすめの時期

秋(9~11月)

  • 気候が穏やか
  • 台風シーズン後で安心
  • 雨が少なく工事が順調
  • 年内完成を目指せる

春(3~5月)

  • 天候が安定
  • 梅雨前に完成できる
  • 補助金予算が残っている

⚠️ 避けたい時期

  • 梅雨(6~7月):雨天による工期延長
  • 真夏(8月):作業員の負担大
  • 年度末(3月):業者が繁忙期、補助金予算消化済みの可能性

まとめ

ブロック塀の倒壊は、いつ起こってもおかしくない身近な危険です。2025年9月の杉並区の事故、2018年の大阪北部地震の悲劇を教訓に、今すぐ自宅のブロック塀をチェックしてください。

今日からできること:

  1. 国土交通省の5項目チェックで自己点検
  2. 3~4mm以上のひび割れ、傾きがあれば専門家に相談
  3. 築30年以上なら早めの診断を
  4. 補助金の活用で費用負担を軽減

「知らなかった」では済まされない法的責任。

万が一倒壊して通行人にケガをさせれば、数千万円の損害賠償を請求される可能性もあります。

しかし、適切に対処すれば心配ありません。

ブロック塀を撤去してアルミフェンスに交換すれば、20~30年メンテナンスフリー。見た目もスッキリして、防犯性も向上します。補助金を活用すれば、実質負担は12万~20万円程度で済むケースも。

林組では、土岐市から名古屋市まで、ブロック塀の診断から撤去、フェンス設置、補助金申請のサポートまで一貫して対応いたします。現地調査は無料。まずはお気軽にご相談ください。

あなたとご家族、そして地域の安全を守るために。

今こそ行動する時です。

\ブロック塀ついて、お気軽にご相談ください /

TEL:0572-56-6950

営業時間 10:00~19:00


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